地域自治体や社会福祉法人が運営している公的な入居型の老人ホームが、特別養護老人ホームです。
民間の老人ホームに比べると安価なため、必要性を感じた際に一番に検討されるかもしれませんが、入居基準は厳密に決められています。
入居対象は、65歳以上で要介護度が3以上。
常に介護が必要で、自宅介護が難しい高齢者であることが条件です。
特例はあるものの基準が厳しく、さらに比較的重度の高齢者から入所が優先されていきます。
2015年度の入所基準の改正に伴い、待機数は減少傾向になりましたが、それでも地域によっては長い順番待ちができるところもあります。
特別養護老人ホームは公的な施設のため、施設に補助金や税制の優遇もされています。
倒産の危険性が低いので、入居してから最期までずっと過ごす施設としてはとても安心して利用できます。
また、介護保険が適用されるので、入居者の負担も少なく抑えられるのが一番のメリットです。
ただ、24時間の看護師配置は義務付けられていないので、医療体制としては限界があります。
介護職員は常駐しているので、その時々に応じて適切な対応はしてもらえますが、入居するには医療面での依存度が少ない高齢者の方が望ましいでしょう。
さらに、特別養護老人ホームでは食事や入浴、排せつなどの生活面での介助だけでなく、レクリエーションや季節ごとのイベントも企画されたりと、入居者が楽しんで過ごせるように職員たちによって様々な工夫がされています。