特別養護老人ホームには、介護が必要で自宅での生活が難しくなった高齢者が入居しています。
公的な施設であり、介護保険施設のうちの1つです。
介護老人福祉施設とも呼ばれていますが、略称である「特養」が広く知られています。
有料老人ホームと比べると入居料が安いこともあり、入居を希望してもすぐには入居できない人が多くいました。
しかし、入居条件が厳密になったことで、地域によっては入居待ちの数は減ってきているようです。
特別養護老人ホームに入居可能な条件は、65歳以上で要介護3以上の人、40歳から64歳までで特定疾病のある要介護3以上の人、一部の要介護1や2の高齢者です。
基本的には、臨終の時まで介護を受けることができます。
ただし、施設内には看護師が24時間配置されているとは限らないため、施設によっては24時間看護が必要な人や、看取りが必要な人は入居できない場合があります。
また、感染症など、集団生活をするのが難しいと判断された場合も、入居を断られる場合があります。
施設は従来型とユニット型の2種類があり、以前からある従来型は主に4人部屋に入居し、施設全体で介護が行われます。
ユニット型は2002年に制度化され、個室に入居した高齢者を10人ほどの人数を1ユニットとして管理し、ユニットごとに介護を提供します。
ユニット型は個々のプライバシーが尊重されており、少人数単位の家庭的な雰囲気があります。
この家庭的な雰囲気の中で、個別の介護を充実させるのが目標です。
2015年から入居条件が厳しくなったため入居待ちが減ってはいるものの、入居待ちの期間は地域によって大きな差があります。
待機期間が短い地域は1か月から2か月ほどですが、場所によっては数年かかる場所もあるようです。